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大人のための絵本
絵本が好きです。
エリック・カール、モーリス・センダック、マーカス・フィスター、アンドレ・ダーハン、レオ・レオニ、
五味太郎さん、佐野洋子さん、長新太さん、島田ゆかさん、安野光雅さん、中川李枝子さん……。
豊かな発想とすばらしい表現力によって描かれた個性溢れる素敵なワンダーランド。
幼い頃から今日まで、僕を惹きつけてやみません。
絵が描ける人には、とっても憧れてしまいますね。

そして、最近ではどこの書店にも、大人向けの小さな絵本のコーナーがありますよね。
子供のいる人だけではなく、自分のために絵本を買う大人もたくさんいるということなのでしょう。
そんな中で、僕の気に入っている作品を幾つか紹介させていただきます。


まずは、かとうようこさんの『会いたくて… ただそれだけで…』です。
完全に一目惚れでした。
何十冊とある似たような本の中で、この本だけが心に飛び込んできて住みついてしまいました。
彼女もまったく同じ気持ちだったようなので、2人して笑顔でもう一冊の『ぜったいまもってあげるから…』も手にしてレジに向かいました。
まったく気取ってないところがいいですね~。
素朴といいますか、〈まっすぐ〉なお気持ちが、胸に響いてきます。
大人になってこれほどの純粋さを保たれているのはすごいことです。
僕も、この本を読むとなんだか素直な自分になれます。
失礼ながら、絵も字も〈お上手〉とは言えないのですが、すごく味があって非常に好感がもてます。
また、色使いがとってもすばらしいですね。
この鮮やかで優しい色を眺めているだけでも、心が楽しくなってきます。
1冊に3つの作品が入っていて、恋してるときの世界が華やいで見えたりまた不安に囚われたり…という気持ちを描いた表題作と、ココロが重くて飛べなくなってしまったときの『飛べない夜の歌』、不安な人生もはなうたまじりに歩いていこう…という『みえない橋も歩いていける』が入っています。






つづいては、『よこしまくん』です。
彼はフェレットなのですが、いつも青のボーダーのシャツを着ています。
じつはそんな服を何着も何着も持っていたりするのですが。
彼はとっても〈ひねくれ屋〉で、自分の気持ちに素直ではありません。
本当はけっこういいやつなのに、口にするのは反対のことばかり。
すごくうれしいときに「ばっかじゃね~の~」なんて言ってみたり。
口が悪くて人づきあいがヘタクソで、色んなことにものすごくこだわりを持っていたりする、よこしまくん。
どこかの誰かと似ている彼は、とっても憎めないキャラクターです。


そして、『リラックマ生活 -だらだらまいにちのすすめ-』です。
とにかくのんびり屋というか、なまけものというか、
〔明日でもできることは、今日はしない!〕…という、
〈お気楽極楽〉な彼の、だらだら生活を描いた作品です。
しかし彼は彼なりに、すごくポリシーを持ってだらけているのです。
のんびりゆっくり…より道や休憩ばかりの人生を謳歌しています。
そんな彼のメッセージを聞くことで、忙しい日々を送っているあなたも微笑みながら肩の力を抜くことができるかもしれません。
お友達のキイロイトリのツッコミが、またいい味出してます。


by seikiabe | 2004-11-11 23:34 | レビュー


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